インターネット接続ゆえの弱点

クラウド型の人材管理システムは、提供者側に用意されているサーバーに、インターネットを用いてアクセスする形です。そのためもしインターネットが使用できない状況になれば、システムがそのまま使えなくなってしまいます。人材のデータ管理をシステムに完全に任せていると、万が一のトラブルが発生した時には、手元にデータが一切ないという状況になりかねません。また小型端末を使用する場合では、圏外になってしまうことが考えられます。圏外の環境はインターネット設備が整っていない特殊な地域だけでなく、地下鉄など身近なところにもあります。地下鉄での移動が多く頻繁にアクセスが遮られてしまうと、拠点から離れたところからでも使えるという、せっかくの強みが損なわれてしまいます。

セキュリティーやカスタマイズ面に不安も

人材管理システムでは個人情報を始めとする機密データを数多く取り扱うため、万が一にも外に漏れてしまってはいけません。そしてクラウド型はインターネットを通じている以上、サーバーを設置するタイプよりも漏洩するリスクが高いです。したがってセキュリティー対策をしっかりしているところを選ぶ上に、利用者側のインターネット環境にも気を使わなければならないという弱点があります。またクラウド型の人材管理システムでは、利用者側が手を加えられる範囲は限られています。細かなカスタマイズをしようとしても不可能だったり、料金を追加するオプション扱いになることが多いです。もし利用者側が一般的ではない特殊な管理体制をしているのであれば、賄いきれない恐れがあります。そのため実際に対応できるかどうかを仕様で確認した方が良いでしょう。